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人生の折り返し地点を過ぎた太鼓叩きの日々


by cheiici

FP702 ②

その2。

オーバーホールは分解点検、必要があれば修理、そして磨く、組むが基本。

で、ベアリング。
シャフトを回す大事な大事なベアリング。

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バスドラム用フットペダルのベアリングが、破損したとか錆付いたとか、ボールやレース部分がフレーク状に剥離してきた!なんてことは聞いたことがないですな。
大事な部品に違いはないけれど元々、全周を高速回転しても大丈夫に設計されているのがベアリングなのだから、ドラムペダルでの90度動くかどうかの範囲では品質過剰なぐらいですよ。でもまぁ、90度程度の回転だと内部の潤滑具合なんかを考えると過酷かもしれない041.gif

実際この部分でイカれ易いのはベアリングがはめられているハウジング(フレーム側)でしょう。
アルミダイキャストのハウジング(ベアリングホルダー部?)が固いベアリングのアウターレースに擦れて磨耗しちゃう。ベアリングを整備してもガタが消えないのはアルミ側が磨耗してるからです。

ベアリングの整備は洗浄と給油。
汚いグリスを灯油か軽油で洗って落とします。季節的には灯油でしょう003.gif
洗浄剤として専用のものでもシンナーでもベンジンでも汚れはおちますが、強力に脱脂してしまうと内部のボールやレースがすぐ錆びるので注意です。またベアリングの両面をシールしたZZタイプなどはシールが痛む事があるのでシンナーなど使ってはいけません。

汚れたグリスが落ちたらエアブローとかで綺麗にしてグリスを給油します。
グリスの給油は片面から押し込むように塗り付けると反対側にグリスが出てくるのでそこでOK。
グリスはペダルのシャフト支持という使用状況からして、リチウム石鹸グリースのような安物でも十分でしょう。
はりきってフッ素系グリスを入れたりすると、後々固まる事があるのでやめておきましょう。



ベルト。

さて肝心のベルト。

「軽くしなやかな踏み心地のベルト~」が売りだが、

カチカチに硬化してる007.gif
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これは新品に交換でしょう。

このベルト、サンドイッチ構造になっていて、真ん中に黒い樹脂板が入ってますな。これが硬化の原因でしょう。現代ならもっと良い素材がありそうだけど仕方ない。高い純正品を注文する。



ペダル集成

ヒール裏部分のネジが一本折れてる。
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ドリルで下穴を開けて再タップでねじ切りしとこう。
連結棒は磨く。(コネクティングロッドとか呼ばないのかね?)

フットボード、このヒンジ部分もガタがかなりある。
一度分解してピンを固定するとかブッシュを変えるとか対策もあるが、労力を考えると丸ごと変えたほうが利口。
が、フットボード新品部品(実際は720後期型用)は高いし(4200円)重いし(50g増)ロゴ違うし、しばらくはこれを磨いて我慢して使おう。



他の部品も磨いて、ベルトの入荷を待とう。

クロームめっきが磨いて綺麗になるとうれしい。
バイクに乗っていた経験から70年代のヤマハのメッキやネジが良いという印象はなかったけど、楽器のメッキは良い。インドアなら30年ぐらいもつのね。
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つづく。
by cheiici | 2011-12-26 06:50 | 太鼓関連